環境調節実験棟

SCEPLとは

セプルのは,太陽光発電と蓄熱の活用を, は,コージェネレーションシステムの採用で,自家発電による電力の供給と排熱の冷暖房への同時利用により,8割近いエネルギー効率の達成を目指すとともに,排ガスから炭酸ガスを回収して栽培に回す,地球に優しいシステムの構築を, は,温帯から熱帯の主要な生態系を実験室に組み込むことを, は,植物を数多くのプロジェクトで研究する施設を,は,コンピュータによる中央制御方式によって統合し,自動的に運用するシステムの実現を象徴的に示す,環境調節実験棟の愛称です。
コージェネレーションシステムをエネルギー利用の核とした温室群は,21世紀の施設型栽培のモデルになるものです。温度,光,炭酸ガスなどの環境条件を,個々別々に制御すると膨大なエネルギーが必要となりますが,太陽熱と太陽光を利用するとともに,不足する熱源は化石燃料を利用しつつも,これをコージェネレーション装置で燃焼させれば熱源と電気に変換でき,投入エネルギーの総合熱効率を高められます。さらに発生する排ガスから炭酸ガスを取り出して植物に与えることで,光合成を増進させることにより,一石数鳥の効果を上げることになります。

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システム構成図

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co2
太陽電池パネルと太陽集熱装置
炭酸ガス施用

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コージェネレーション装置(発電機)

SCEPLの施設を紹介します

環境調節実験棟配置図

A-1 環境調節ガラス室 高CO2
A-2 環境調節ガラス室 32℃/27℃
A-3 環境調節ガラス室 17℃/12℃
A-4 環境調節ガラス室 22℃/17℃
A-5 環境調節ガラス室 27℃/22℃

B-1 湿潤熱帯気候区
B-2 サバンナ気候区
B-3 乾燥気候区
B-4 自然光型植物工場
B-5 温帯(通常)気候区

C-1 地中熱交換ハウス
C-2 グリーンハウス

D-1 人工気象室
D-2 データ集計室
D-3 低温暗室Ⅰ
D-4 低温暗室Ⅱ
D-5 作業室
D-6 調査・実験室
D-7 中央制御室
D-8 土壌消毒・作業・機械室
D-9 管理室
D-10 倉庫
D-11 機械室

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環境調節ガラス室(A-1~A-5)

このガラス室の室温は,一年中一定に保たれています。一番低温の部屋は17℃(夜間12℃)で,各ガラス室の差は5℃という設定になっています。
また,高CO2の部屋(温度32℃設定)では,液化炭酸ガスを使用することにより,高濃度のCO2施用実験を行うことができます。

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湿潤熱帯気候区(B-1)

湿潤な熱帯雨林に生える植物を育てる温室です。冬の最低気温は13℃に保たれ,スプリンクラーによるシャワー装置も備えており,夏のスコールを再現しています。

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サバンナ気候区(B-2)

サバンナとは,年間降雨量200~1000mmで,イネ科植物や灌木の多く混じった熱帯地方の草原のことです。
冬の最低気温は13℃,夏には夜冷を入れることができます。

乾燥気候区(B-3)

砂漠のような乾燥気候に生える植物を育てる温室です。ここでは,サボテン科,ユリ科,トウダイグサ科など,乾燥に強い多肉植物が多く見られます。
最低気温として冬は13℃,夏の夜間は16℃が保たれ,除湿機も導入されています。

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自然光型植物工場(B-4)

植物をイオン制御型水耕システムにより栽培することができます。また,高圧ナトリウム灯による補光や,コージェネレーションの排ガスによる炭酸ガス施用を行うことができます。
夏には夜冷が可能です。

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温帯(通常)気候区(B-5)
日本をはじめ,韓国や中国のような年平均気温が0~20℃の温帯地方で育つ植物が入っています。 冬の最低気温が13℃で保たれています。
地中熱交換ハウス(C-1)

秋から冬・春先の寒い時期に,晴れた日中の部屋の暖かい空気をファンにより土の中に蓄え,寒い夜に放出して部屋を暖める温室です。
県庁所在地では冬の日照時間が全国一の宇都宮ならではの,石油に頼らない地球に優しい暖房方法です。

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グリーンハウス(C-2)
無加温のガラス室です。冬でも暖房は行いません。
人工気象室(D-1)

人工気象装置が導入され,生育に関わる環境条件(温度,湿度,光,日長)を自由に高精度に設定して,変化しやすい戸外の気候条件下で行う試験よりはるかに効率的に生体情報を集め,植物の生育反応を調べます。
気温:10~35℃
相対湿度:55~75%
光強度:0~600μmol/m2/sec

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低温暗室(D-3・4)
5℃で植物の種子,球根や苗を貯蔵したり,植物を冬の寒さに遭わせる実験を行います。
植物の老化を進めるエチレンを分解して,害の無いようにする装置を備えています。
中央制御室(D-7)

各ガラス室の窓の開閉,冷暖房,カーテン類の開閉などは全てここで制御しています。同時に,すべての部屋を常にモニターし,温度や日照などのデータを収集します。

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SCEPLの利用について

利用手続き

定期申し込み
利用受け入れを2月末と8月末に行う。これを定期申し込みと呼ぶ。

    1. 環境調節実験棟運営専門委員会は,各利用者に環境調節実験棟の運用計画表および利用募集の通知を配布する。
    2. 利用希望者は,環境調節実験棟管理室で配布している利用申込書に必要事項を記入し,支払い責任者の押印のうえ同管理室に提出する。 +利用者への配分は,3月末と9月末までに決定し,支払い責任者に通知すると共に,公表する。

 

随時申し込み
利用されていない期間がある時は随時利用を申し込むことができる。この場合を随時申し込みと呼ぶ。

    1. 随時申し込みは,次回開催の環境調節実験棟運営専門委員会において承認する。
    2. 備品・機器類の随時申し込み利用期間が1週間以内の場合は,機器使用簿への記入に代えるものとする。

 

利用上の注意事項

    1. 利用時は,研究室と使用者名および植物名を記入したラベルを付けること。実験終了時には,そのつどラベルを管理室へ返却すること。
    2. 環境調節ガラス室および人工気象室(コイトトロン)を利用する場合は,ポットからの漏水が実験室床上にこぼれないように,プラスチック製のコンテナーなどに収納して実験に供すること。
    3. 各ガラス室内では,薬剤散布,土詰めは行わないこと。
    4. 薬剤(農薬,生長調節剤)およびカーボランダムなどの処理は室外に持ち出して行うこと。
    5. 実験物の搬入にあたっては,病虫害の発生予防のために適切な措置を行うこと。
    6. 病虫害の接種試験などでは,昆虫の飛散防止の策を講じること。
    7. 排水口には,実験物の残材,土などを流さないこと。
    8. 環境調節ガラス室およびコイトトロンでは,記録計,測定器などは廊下に設置して用いること。
    9. 各気候室とグリーンハウスおよび地中熱交換ハウスは,スライド式プールベンチが用意されている。決定された水位調節が合わない時は,各試験者が鉢の位置を調節すること。

誰でも入室できるの?

誰でも入室し、見学することができます。
ただし,同じ施設内には研究用の部分も多く含まれていますので,入室が制限されるところもあります。
利用できる時間は、平日の9時から17時となっています。

 

宇都宮大学 バイオサイエンス教育研究センター 環境調節実験棟(SCEPL)

〒321-8505
栃木県宇都宮市峰町350
TEL 028-649-5406

星野、加藤