矢ヶ崎一三 バイオサイエンス教育研究センター 特任教授が 平成27年度日本栄養·食糧学会功労賞を受賞

投稿者: | 2015年7月13日

当センターの矢ヶ崎一三宇都宮大学特任教授(東京農工大学名誉教授)が「食品成分による疾病の予防と改善に関する研究」で平成27度日本栄養·∙食糧学会功労賞を受賞しました。矢ヶ崎一三特任教授は平成26年9月より文部科学省の地域イノベーション戦略支援プログラム事業「とちぎフードイノベーション戦略推進地域」の招へい研究者として当センターに赴任し、「いちごの輸出促進を目指した機能性成分の探索・評価」などについての研究を行っています。
『日本栄養・食糧学会』は、栄養科学ならびに食糧科学の進歩をはかり、国民栄養の向上に寄与することを目的に、1947年に設立されました。功労賞は永年にわたり栄養科学、食糧科学に関する学問の発展、普及、さらには当学会の発展に貢献した者に授与される賞です。
平成27年5月14日(木)にパシフィコ横浜メインホールにおいて、授与式および受賞者挨拶・講演会が開催されました。
(参考ウェブサイト:日本栄養・食糧学会 [http://www.jsnfs.or.jp/about/awards/])

【授賞理由】
矢ヶ崎特任教授は一貫して「食品成分による疾病の予防と改善に関する研究」というテーマに取組み、
(1)低タンパク質食摂取によって生じる脂肪肝の発症機構解析
(2)脂質代謝におよぼす栄養素や薬剤の作用とその機構解析
(3)脂質異常症に対するアミノ酸、脂肪酸、ポリフェノールなど非栄養素の作用と機構解析
(4)肝癌細胞の増殖と浸潤・転移に対する食品成分の作用とその機構解析
(5)培養筋細胞を用いた簡便な糖取り込み能検定系の構築と有用ファイトケミカルの探索
(6)ファイトケミカルによる2型糖尿病モデルマウスの糖代謝関連酵素遺伝子発現の正常化
などの研究に従事し、多くの業績を挙げました。また、これら食品成分の作用を『食理学』という新たな観点から研究し、展開されました。
日本栄養・食糧学会において、庶務理事、編集理事兼学会誌編集委員長、学会長、アジア栄養学会議組織委員会総務委員長などを歴任し、学会運営に貢献されました。
これらの培養細胞系や動物モデル系を用いた食品栄養生理化学的研究業績は特筆すべきものであり、且つ当学会の発展に大きく寄与されたことから、今回当学会の功労賞が授与されました。

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[本件に関する問い合わせ先]
宇都宮大学・バイオサイエンス教育研究センター 特任教授
矢ヶ崎 一三(やがさき かずみ)    Tel: 028-649-5139