セミナー

植物分子農学に関する研究セミナーを不定期に開催しています。 参加方法は、随時、公式Twitterでお知らせします。



Coming Soon

■■■■■■■■■■■■■■■■■【開催終了】■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
16.2022年7月25日(月)12時40分〜
場所:オンライン
講演者:徳永浩樹博士(理化学研究所 環境資源科学研究センター)
タイトル:熱帯作物キャッサバの生産性向上のための分子育種学的な研究および東南アジア
におけるキャッサバの病害虫防除に関する取り組みの紹介
内容:キャッサバは熱帯・亜熱帯地域で栽培される多年生の低木であり、塊根が収穫対象の
作物です。栽培が容易であり不良環境でも生育可能であるため発展途上国の貧困地帯の多
くで栽培されています。あまり馴染みのない作物ですが世界全体で栽培面積をみるとイモ作
物類の中で最も多く栽培されていて世界8億人の主食となっています。実は日本にもタピオカ
粉や加工デンプンとして多く輸入されており食料品や工業品に溶け込んでおり、日本にとって
も不可欠な作物です。 講演者は昨年まで5年間東南アジア(主にベトナム)に滞在してキャッ
サバの病害虫防除や野外フィールド調査のプロジェクトに参加していました。現在は、最近東
南アジアで被害が広がっているキャッサバモザイク病の問題に加えて、実際にキャッサバの栽
培圃場を調査する中で気づいた課題を自分なりの方法で解決しようと研究をしています。本
講演では、野外フィールドにおけるキャッサバの開花・分枝現象の調査、ゲノム編集技術による
有用農業形質の付与、キャッサバモザイク病抵抗性品種開発に向けた技術開発、また自らの
経験を交えた国際農業支援活動についてお話しします。

15.2022年7月11日(月)14時20分〜
場所:オンライン
講演者:庄司翼博士(理化学研究所 環境資源科学研究センター)
タイトル:薬用資源植物と有用天然化合物
内容:植物は多種多様な生理活性を示すアルカロイドやテルペノイドなどの天然化合物を生合
成・蓄積する。植物由来の天然化合物は薬、色素、香料、工業原料として利用されている。分
子生物学・ゲノム科学・メタボロミクスの導入により、生合成酵素・トランスポーター・転写因子
が同定され、代謝システムを植物生理の文脈で語ることを可能となった。近年も次世代シーク
エンス、質量分析機、ゲノム編集の導入が研究展開を加速させている。最新の研究展開と有
用物質生産への応用について概説する。

14.2022年6月27日(月)14時20分〜
場所:オンライン
講演者:鈴木洋弥博士(理化学研究所 環境資源科学研究センター)
タイトル:トウモロコシの屈性反応分子機構解明に向けて
内容:植物は固着生物であり基本的に移動することがないが、様々な刺激に応答して多様な
運動を示している。光、重力、水分、接触などの刺激に応答して成長方向を変化させる屈性
反応も植物の運動の一つである。本講義では代表的な屈性反応の内、演者が研究を進めて
きたトウモロコシ地上部の光屈性と、地下部の重力屈性について紹介する。またそこから派生
する農学的なアプローチの可能性についても議論したい。

13.2022年6月10日(金)16時00分〜
場所:オンライン
講演者:熊野貴宏博士(ベジョー・ジャパン株式会社 代表取締役)
タイトル:種苗会社の仕事、イメージできますか?
内容:「品種にまさる技術なし」という言葉をご存知でしょうか。
種苗会社が開発・供給する「タネ(品種)」無くして、美味しくて、見た目もきれいで、健康に
良い野菜を楽しむことはできません。優秀な品種は、栽培技術の向上や貯蔵・加工等の
効率化においても大きな役割を果たしています。日本、ドイツ、オランダ、3つの国の種苗会社
で働いた経験を持つ熊野が、自らの経験談も織り交ぜながら、種苗会社の仕事についてお話
いたします。

12.2022年6月6日(月)14時20分〜
場所:オンライン
講演者:戸高大輔博士(理化学研究所 環境資源科学研究センター)
タイトル:植物の環境ストレス耐性を向上させるケミカルプライミング
内容:植物は、乾燥や高温などの環境ストレスに対し優れた耐性機構を進化的に発達させて
きた。この耐性機構に関する知見を応用して、分子育種学的なアプローチによってストレス耐性植物を創出するための研究が盛んに行われている。一方、最近ケミカルプライミングという手法を用いた環境ストレス
耐性を向上させる研究も盛んに進められている。ケミカルプライミング法は、例えば特定の
化合物で植物を予め処理しその後曝されるストレス条件下での耐性を向上させる技術である。
本講義では、これまでに演者らが携わった環境ストレス応答の研究を紹介すると共に、環境
ストレス耐性を向上させるケミカルプライミングに関する研究について紹介する。

11.2022年4月20日(水)16時00分〜
場所:オンライン
講演者:廣田隆一博士(広島大学 大学院統合生命科学研究科)
タイトル:リンのバイオテクノロジー
内容:リンは環境中では制限物質になりやすく、環境微生物の多くはリン飢餓状態にある。しか
しながら、バクテリア細胞内のリン濃度は非常に高い濃度(10 mM〜)に保たれており、細胞外
に対して千倍から一万倍以上の濃度勾配を形成する。これは、バクテリアが持つ優れたリン酸
取り込みと蓄積能力によるものである。一方、リン肥料の原料となるリン鉱石は枯渇が懸念さ
れており、今後増加する世界人口を支える食糧生産のために、リンの有効利用技術開発は
必要不可欠である。近年、バクテリアが利用するリンはリン酸(リン酸化数:+V)だけでなく、
還元型リン化合物(リン酸化数:+III以下)も利用できる能力があることが示されており、
リンの生物循環は従来考えられていた様式とは大きく異なる可能性があると考えられる。
本講演では、還元型リン化合物を利用するバクテリアの代謝機能の解析と、その機能を活用
したリン資源の有効活用のためのバイオテクノロジーの可能性について紹介する。


10.2022年1月19日(水)16時00分〜
場所:1号館1A22教室 + オンライン(ハイブリッド形式)
講演者:越水静博士(明治大学 農学部)
タイトル:植物の生殖における進化
内容:生殖は種が存続するために必要な生命現象である。陸上植物では卵生殖が進化し
精子と卵によって生殖が行われるようになった。また被子植物では虫媒花は優美な花を
咲かせることで昆虫による花粉媒介を可能にした。発表者はこういった植物の生殖における
進化に興味があり、ここではこれまでに明らかにした、花器官形成因子MADSドメイン
タンパク質の機能進化と、分子進化によって精子形成に関与するようになった基底小体
タンパク質BLD10について、そして新たに着手している花の構造色研究について紹介する。

9.2021年11月8日(月)16時00分〜
場所:オンライン
講演者:浅井秀太博士(理化学研究所 環境資源科学研究センター)
タイトル:植物・病原菌間相互作用機構の理解と応用
内容:植物と病原菌は、共進化の過程で、それぞれ強固な生体防御システム、
および複雑な感染機構を発展させてきたと考えられている。本講義では、この植物と
病原菌の攻防における、最新の知見を紹介すると共に、演者らが進めている病害防除に
向けた応用研究について紹介する。

8.2021年9月22日(水)16時00分〜
場所:オンライン
講演者:岩瀬哲博士(理化学研究所 環境資源科学研究センター)
タイトル:植物の再生能力の分子メカニズムとその応用
内容:植物は様々なストレスに応じて再生能を発揮する。単離した一つの細胞から
でも芽や根、胚を再生することができる。この能力をコントロール技術が確立され
た1950年代以降、私たちヒトは植物から更なる恩恵受けて来たが、植物がどのよ
うに再生能力を発揮するのかについてはまだ理解の途中にいる。本講義では、植
物の再生能力とその応用について概観するとともに、演者らが進めている再生能
力の分子機構解明に向けた研究について紹介し、分子農学的なアプローチの可
能性について議論したい。

7.2021年7月12日(月)12時40分〜
場所:オンライン
講演者:豊岡公徳博士(理化学研究所 環境資源科学研究センター)
タイトル:電子顕微鏡解析法: 生物の超微細構造を視るには?
内容:電子顕微鏡は、光学顕微鏡では見る事のできない微小な構造を視ることが
できる。電子顕微鏡が開発され100年近く経つが、近年の技術開発により、これま
で視ることの出来なかった微細構造が次々と明らかになっている。本講義では、植
物や動物など生物の組織・細胞内の現象を捉えるために、演者らが撮影した顕微
鏡写真を織り交ぜながら、開発してきた電子顕微鏡技術を紹介するとともに、最
新の研究成果や電子顕微鏡技術を紹介する。

6.2021年5月19日(水)16時00分〜
場所:オンライン
講演者:松井求博士(東京大学 大学院理学系研究科)
タイトル:微生物×生態×進化:”古い問題”に”新しい手法”で挑む
内容:次世代シーケンサー(NGS)の飛躍的な発展は、バイオインフォマティシャン
にとって大いなる福音であると同時に厄介な問題でもあった。大規模データは全
体の俯瞰を可能にする一方で、我々が理解するには”複雑すぎる”のである。した
がって、生物学における”本質的な問い”に答えるためには、このような大規模デ
ータから人間が理解可能な情報をいかに取り出すかが鍵になる。本セミナーでは、
我々が最近開発した
(1)Bacteriaの形態情報データベース「Bac2feature(バックトゥザフィーチャー)」
(2)生態系におけるニッチ構造の解明に資する「逆相関ネットワーク解析」
(3)State-of-the-Artな系統解析手法「GS法とPANJEP法」
を紹介しながら、NGS時代における微生物×生態×進化という古くて新しい学問分
野の今後についても議論したい。  

5.2021年3月5日(金)16時00分〜
場所:オンライン
講演者:中林亮博士(理化学研究所 環境資源科学研究センター)
タイトル:植物メタボロミクスの多次元化
内容:近年、植物メタボロミクスでは、データの多次元化により化学的に
多様な代謝物の解析精度が向上してきた。本セミナーでは、超高分解能
質量分析、イメージング質量分析、MS/MSスペクトルの類似性解析、
安定同位体標識による植物二次(特異的)代謝物の解析例を紹介する。

4.2021年2月17日(水)16時00分~
場所:オンライン
講演者:李哲揆博士(東京農工大 農学研究院)
タイトル:「土壌微生物の生態と農業利用の可能性」
内容:1gの土壌中にはわずか数千万〜数億匹の微生物が存在し、彼らは
有機物分解や養分循環など様々な役割を担う。しかし、環境中の微生物
のうち99%は未培養だと言われており、残り99%の微生物について解明
するために様々なチャレンジが行われている。今回は安定同位体を用いて
土壌微生物の生態解明を行った研究事例について紹介する。
また近年では、次世代シークエンサーの発展により培養に頼らず膨大な
微生物データが得られるようになった。この微生物情報を用いて有用微
生物の選抜や土壌診断技術も開発したのでその点についても言及する。

3.2021年1月14日(木)16時00分〜

場所:オンライン
講演者:NanGu博士(宇都宮大学)
タイトル:DNA damage triggers reprogramming of differentiated
cells into stem cells in Physcomitrella patens

2.2020年12月21日(月)10時20分〜
場所:オンライン
講演者:小田原真樹博士(理化学研究所 環境資源科学研究センター)
タイトル:機能性ペプチドを用いた植物の改変
内容:機能性ペプチドとは細胞透過性能や核酸結合能を持つペプチドであ
る。現在我々のグループで進められているERATOプロジェクトでは、この機
能性ペプチドを用いて核酸やタンパク質を細胞内に送達することにより様々
な植物の改変(特に葉緑体やミトコンドリアの改変)を行っており、それら
について紹介する。

1.2020年12月7日(月)10時20分〜

場所:オンライン
講演者:土屋康佑博士(京都大学 大学院工学研究科)
タイトル:酵素を利用した機能性ポリペプチドの合成と応用
内容:酵素(プロテアーゼ)を利用した化学酵素重合法は、水系でポリペ
プチドの合成が可能な環境にやさしい合成手法であり、様々なアミノ酸配
列を持つポリペプチドを簡便に合成することが可能である。我々はこの技
術を用いて、構造タンパク質を模倣した材料や植物改変を達成するための
機能性ポリペプチドなど、多岐にわたる分野へ応用可能なポリペプチド材
料の開発を行っている。本セミナーでは、特に植物への遺伝子導入に特化
した機能を持つ様々なポリペプチドの設計と合成について概説する。