第1回イチゴセミナー【イチゴのゲノム編集と生長様式の解明】2024.5.9 14:00より開催


今年度より宇都宮大学イチゴプロジェクトでは、イチゴに関する最先端の研究内容を紹介する「イチゴセミナー」を開催いたします。学内外の皆様のご参加をお待ちしております。第1回の開催内容は以下です。

2024年5月9日(木)14時00分~
場所:対面(宇都宮大学峰キャンパスゲノミクス研究棟2Fセミナー室)およびオンライン*のハイブリッド形式

講演者:吉田梨乃氏(東京工業大学大学院・生命理工学院)・刑部祐里子 博士(東京工業大学・生命理工学院)
タイトル:イチゴのゲノム編集と生長様式の解明

要項
私たちは、植物の多種多様な生理応答を理解することを目的として、モデル植物以外の植物種における遺伝子機能解析のための技術開発を進めている。イチゴは、クローンを形成して増殖する栄養繁殖を示し、モデル植物にはない特徴をもつ。そこで、私たちはイチゴの栄養繁殖の制御に重要な役割を果たす植物ホルモンとしてストリゴラクトンに着目した。高効率CRISPR-Cas9を用い、二倍体野生イチゴFragaria vescaにおいてストリゴラクトン受容体D14遺伝子機能欠損変異体 (fvd14)を作製した。本セミナーでは、イチゴ特有のD14遺伝子機能欠損変異体の表現型について紹介する。さらに、個体レベルでの表現型解析に加え、イチゴ特有のクローン個体を含む群落でのfvd14の繁殖様式を明らかにするために、フィールドを模したバット上でイチゴを育成し、カメラを用いた繁殖の経時的解析を行った。このような実験系において新たに明らかとなったfvd14の表現型についても併せて紹介し、イチゴの栄養生長と生態について議論したい。

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