第9回イチゴセミナー【光合成産物はどこへ行く?—RIイメージングで解き明かすイチゴの転流戦略】2025.7.16(水)15:30より開催

宇都宮大学イチゴプロジェクトでは、イチゴに関する最先端の研究内容を紹介する「イチゴセミナー」を開催いたします。遠隔参加者もzoomのチャット機能にて質問が可能です。
学内外の皆様のご参加をお待ちしております。


第9回イチゴセミナーの開催内容は以下です。

2025年7月16日(水)15時30分~16:45
場所:オンライン形式
お申し込みはこちら
ご講演者:三好 悠太 博士

ご所属:量子科学技術研究開発機構 放射線生物応用研究部、
    Wageningen University & Research, Business Unit Greenhouse

    Horticulture  

光合成産物はどこへ行く?—RIイメージングで解き明かすイチゴの転流戦略
葉で生成された光合成産物は、果実等の器官へと転流し、作物の収量や品質を左右します。とりわけイチゴのような果実収穫型作物においては、生産性を大きく規定する重要な生理現象となります。転流のしくみを理解し、これを意図的に制御するような栽培管理が実現できれば、農業生産における新たなブレークスルーに繋がると期待されます。しかし、転流は植物体内でリアルタイムに進行する「生きた」生理現象であり、その実態の解析はこれまで非常に困難でした。そこで我々は、ポジトロン放出核種¹¹Cと、植物体内の栄養元素の動態を非破壊かつ定量的に可視化できるポジトロンイメージング技術(PETIS:Positron-emitting tracer imaging system)を組み合わせ、イチゴ果実への光合成産物転流プロセスの解明に取り組んできました。本セミナーでは、PETISを用いたイチゴの転流動態の可視化と解析の研究成果について紹介するとともに、今後の生産現場への応用可能性について議論できればと思います。