イオンモビリティMSを用いた野生イチゴに含まれる機能性成分の超高感度分析

イチゴには機能性成分として,アスコルビン酸やアントシアニン,エラグ酸等のポリフェノールが含まれ、それら機能性成分による疾病予防や改善効果が数多く報告されています。高い抗酸化能を有するイチゴ品種の育成はイチゴの高付加価値化に有効です。私たちは野生イチゴに含まれる機能性成分に注目し、健康機能性の高いイチゴの作出につなげたいと考えています。

 イオンモビリティ液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS/MS)を用いた解析により、野生イチゴにはさまざまな機能性化合物が含まれていることが示されました。

野生イチゴにおける抗酸化効果の可能性がある機能性成分の検出。

▶︎ 野生イチゴを細かく粉砕し、アセトンと水の混合溶媒にて超音波処理後、一日放置したサンプルをLC-ESI-IMS-MS/MSで分析します。現在までに、エラグ酸、没食子酸、クマル酸、ケイ皮酸などの機能性成分が検出されています。 


植物ホルモンの検出

Fragaria vesca

イチゴのさまざまな組織における成長および生理的段階ごとの植物ホルモンを解析し、栽培技術の最適化と品質向上に役立つデータを収集します。本プロジェクトでは、分析が難しいブラシノステロイドをはじめとする植物ホルモンの検出と定量に関する高度な技術を有しており、これを駆使して効果的な栽培技術の開発に貢献しています。

左図:ジベレリン(植物ホルモンの一種)の検出:Fragaria vesca の未展開葉(UL)と完全に展開した葉(FL)における内因性ジベレリン(GA)の比較。