第10回イチゴセミナー【培養を使わずに植物をゲノム編集する技術】2025.9.24(水)14:00より開催

宇都宮大学イチゴプロジェクトでは、イチゴに関する最先端の研究内容を紹介する「イチゴセミナー」を開催いたします。遠隔参加者もzoomのチャット機能にて質問が可能です。
学内外の皆様のご参加をお待ちしております。
第9回イチゴセミナーの開催内容は以下です。
2025年9月24日(水)14時00分~15:15
場所:宇都宮大学 峰キャンパス ゲノミクス研究棟2F セミナー室
遠隔のハイブリッド形式 *遠隔受講者はzoomにて配信
お申し込みはこちら
ご講演者:今井亮三 博士
ご所属:国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 生物機能利用研究部門 エグゼクティブ リサーチャー
培養を使わずに植物をゲノム編集する技術
ゲノム編集は作物育種に有望ですが、従来の培養依存的手法は、難培養性の作物や実用品種に対して適用が難しいという課題がありました。そこで我々は、 in planta Particle Bombardment(iPB)法を開発しました。iPB法では、ゲノム編集酵素を茎頂分裂組織に直接導入することで、次世代においてゲノム編集個体を獲得できます。iPB法により、コムギでは「緑の革命」遺伝子 sd1 を標的とした三重変異体を作出し、収量を維持したまま稈長を約10%短縮しました。また、メロンでは、果実のエチレン生合成を抑制して、高日持ち性を導入しました。iPB法は、これら以外にダイズ、ソバ、ホウレンソウ、リンゴ、タマネギ、ソルガムなど多様な植物に適用可能です。また、TALENを用いたタンパク質ゲノム編集や自由な遺伝子改変を可能にするノックインなど技術の高度化も進めています。